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司馬遼太郎: 坂の上の雲(一)(ニ)(三)(四)(五)(六)(七)(八)

img-Z07083032.jpg明治維新をとげ、近代国家の仲間入りをした日本は、息せき切って先進国に追いつこうとしていた。この時期を生きた四国松山出身の三人の男たち------日露戦争でコサック騎兵を破った秋山好古、日本海海戦の参謀秋山真之兄弟と、文学の世界に巨大な足跡をを遺した正岡子規を中心に、昂揚の時代・明治の群像を描く。

1999年1月10日 新装版第1刷
2008年12月15日     第29刷

 

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戦争が勃発した・・・・・・。世界を吹き荒れる帝国主義の嵐は、維新からわずか二十数年の小国を根底からゆさぶり、日本は朝鮮をめぐって大国「清」と交戦状態に突入する。陸軍少佐秋山好古は騎兵を率い、海軍少尉真之も洋上に出撃した。一方正岡子規は胸を病みながらも近代短歌・俳句を確立しようと、旧弊な勢力との対決を決意する。

1999年1月10日 新装版第1刷
2008年9月25日      第26刷

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日清戦争から十年------じりじりと南下する巨大な軍事国家ロシアの脅威に、日本は恐れおののいた。「戦争はありえない。なぜなら私が浴しないから」とロシア皇帝ニコロイ二世はいった。しかし、両国の激突はもはや避けえない。病の床で数々の偉業をなしとげた正岡子規は戦争の足音を聞きつつ燃えつきるようにして、逝った。

1999年1月10日 新装版第1刷
2008年12月15日     第24刷

 

 

 

 

 

 

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明治三十七年二月、日露は戦端を開いた。豊富な兵力を持つ大国に挑んだ、戦費もろくに調達できぬ小国・・・・・・・。少将秋山好古の属する第二軍は遼東半島に上陸した直後から、苦戦の連続であった。また、連合艦隊の参謀・少佐真之も固い砲台群でよろわれた旅順港に潜む敵艦隊に苦慮を重ねる。緒戦から予断を許さない状況が現出した。

1999年1月10日 新装版第1刷
2008年12月10日     第22刷

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強靭な旅順要塞の攻撃を担当した第三軍は、鉄壁を正面から攻めておびただしい血を流しつづけた。一方、ロシアの大艦隊が、灯用に向かってヨーロッパを発航した。これが日本近海に姿を現わせば、いま旅順港深く息をひそめている敵艦隊も再び勢いをえるだろう。それはこの国の滅亡を意味する。が、要塞は依然として陥ちない。

1999年2月10日 新装版第1刷
2009年4月1日      第25刷

 

 

 

 

 

 

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作戦の転換が功を奏して、旅順は陥落した。だが兵力の消耗は日々深刻であった。北で警鐘がなる。満州の野でかろうじて持ちこたえ冬ごもりしている日本軍に対し、凍てつく大地を轟かせ、ロシアの攻勢が始まった。左翼を守備する秋山好古支隊に巨大な圧力がのしかかった。やせ細った防御陣地は蹂躙され、壊滅の危機が迫った。

1999年2月10日 新装版第1刷
2009年4月1日      第25刷

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各地の会戦できわどい勝利を得はしたものの、日本の戦闘能力は目にみえて衰えていった。補充すべき兵は底をついている。そのとぼしい兵力をかき集めて、ロシア軍が腰をすえる奉天を包囲撃滅しようと、日本軍は捨て身の大攻勢に転じた。だが、果然、逆襲されて日本軍は処々で寸断され、時には敗走するという苦況に陥った。

PS:近現代の日本のおかれた国際状況がよく分かりました。この本は是非読むべきだと思います。特に最近の不安定な国際状況の時には。

 

 

 

 

 

 

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本日天気晴朗ナレドモ浪高シ-----明治三十八年五月二十七日早朝、日本海の濛気の中にロシア帝国の威信をかけたバルチック大艦隊がついにその姿を現わした。国家の命運を背負って戦艦三笠を先頭に迎撃に向かう連合艦隊。大海戦の火蓋が今切られようとしている。感動の完結篇。

1999年2月10日  新装版第1刷
2008年12月15日      第26刷

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