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千野隆司: おれは一万石

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一俵でも禄高が減れば旗本に格下げになる、ぎりぎりの一万石の大名、

下総高岡藩井上家に婿入りすることになった竹腰正紀はまだ十七歳の若者だ。

正紀は、高岡藩江戸上屋敷を訪れたおり、堤普請を嘆願する百姓と出会い、

二千本の杭を調達する約束を結んでしまう。

まだ婿入り前にもかかわらず、高岡藩のために奔走する日々が始まった。

 

2017年9月17日 第1刷発行

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