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葉室 麟: 川あかり

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川止めで途方に暮れている若侍、伊東七十郎。藩で一番の臆病者と言われる彼が命じられたのは、派閥争いの渦中にある家老の暗殺。家老が江戸から国に入る前を討つ。相手はすでに対岸まで来ているはずだ。木賃宿に逗留し川明けを待つ間、相部屋となったのは一癖も二癖もある連中ばかりで油断がならない。更に降って涌いたような災難までつづき、気弱な七十郎の心は千々に乱れる。そしてその時がやってきた-----。

2014年2月15日 第1刷発行

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