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山本周五郎: 赤ひげ診療譚

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幕府の御番医という栄達の道を歩むべく長崎留学から戻った保本登は、

小石川養生所の〝赤ひげ〟とよばれる医長新出去定に呼び出され、

医員見習い勤務を命ぜられる。

貧しく蒙昧な最下層の男女の中に埋もれる現実への幻滅から、

登は尽く赤ひげに反抗するが、

その一見乱暴な言動の底に脈打つ強靭な精神に次第に惹かれてゆく。

 

昭和39年10月10日 発行
平成29年9月20日 105刷

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