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ブックレビュー: 2009年3月アーカイブ

藤沢周平: 消えた女 彫師伊之助捕物覚え

img-328110933.jpg版木彫り職人の伊之助は、元凄腕の岡っ引。逃げた女房が男と心中して以来、浮かない日を送っていたが、弥八親分から娘のおようが失踪したと告げられて、重い腰を上げた。おようの行方を追う先々で起こる怪事件。その裏に、材木商高麗屋と作事奉行の黒いつながりが浮かびあがってきた・・・・・・・・。

昭和58年9月25日 発行
平成18年5月15日 54刷

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司馬遼太郎: 故郷忘れじがたく候

img-316095118.jpg16世紀末、朝鮮の役で薩摩軍により日本へ拉致された数十人の朝鮮の民があった。以来四百年、やみがたい望郷の念を抱きながら異国薩摩の地に生き続けた子孫たちの痛哭の詩「故郷忘れじがたく候」。他、明治初年に少数で奥州に遠征した官軍の悲惨な結末を描く「斬殺」、細川ガラシャの薄幸の生涯「胡蝶に酒」を収録。

2004年10月10日 新装版第1刷

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藤沢周平: 風の果て(上)(下)

img-309083443.jpg  首席家老・桑山又座衛門の許に、ある日、果し状が届く。恥知る気あらば決闘に応じよ、と。相手は野瀬市之丞。かつては同じ部屋住み・軽輩の子、同門・片貝道場の友であるが、市之丞は今なお娶らず禄喰まぬ“厄介叔父”と呼ばれる五十男。・・・・・・歳月とは何か、運とは悲運とは?運命の非常な饗宴を隈なく描く、武家小説の傑作!

  1988年1月10日 第1刷
  2005年9月20日 第23刷

  

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北 杜夫: 遥かな国 遠い国

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 頭は弱いがとびきり素直で力持ちの正太少年が、オンボロ漁船に雇われて、船員たちにからかわれながらも、飯炊き雑役に大奮 闘。あげくに船は沈没、凍える海に放り出され、ソ連に抑留されて・・・・・・北国の空の下、おおらかな恋人たちに眼を見張る。純朴な  少年の眼を通して、遠い魂の故郷への憧憬を物語る表題作ほか、初期の珠玉作『三人の小市民』『埃と燈明』『為助叔父』『友情』を  収録する。

  昭和46年9月20日 発行
  昭和49年8月30日 8刷

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北 杜夫: 奇病連盟

img-304083923.jpg  歩き始める4歩目ごとに、ピョコリピョコリとのびあがる奇癖の主・ピョコリ氏こと山高武平。37歳にもなって独身、うるさい古風な母親  と二人暮らしのさえないサラリーマンの彼が「奇病連盟」にスカウトされた。次々と彼を襲う奇妙きてれつな体験と遅すぎるロマンスを、著者独特のユーモアいっぱいに描く。読者はモタモタした武平を笑う、と同時に、なぜか共感と愛着をも禁じえない。

  昭和49年9月30日 発行
  昭和52年8月30日 9刷

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北 杜夫: 南太平洋ひるね旅

img-303154951.jpg  南海-----この言葉の中にある懐かしい響きといささかの幻想を追って、著者はふらりとジェット機に乗り込んで夜の東京を脱出し た。ハワイを振り出しに、タヒチ、フィジー、ニューカレドニア、東西サモアと、風を吸い光を浴びて、訪ね歩く小さな島々。子供らと遊 び、素朴なおとなと語らう、アオレレ(飛ぶ雲)のように爽やかで、ひっそりとした、どくとるマンボウの気ままな旅行記。

  昭和48年4月30日 発行
  昭和48年6月10日 2刷

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